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東葛中受検にまつわるエトセトラ

東大でのユズ

早いもので10月が終わろうとしています。
今年の東大は対面授業が行われているので、ユズは前期は週5日、後期は週4日、駒場に通っています。

東大は始業時間が8:30と早いので、ユズはできるだけ2限スタートになるよう前期の授業を組んだようですが、後期は1限始まりの日が週3日になりました。

東大にはクラスがあって、文系や理一は科類ごとにクラスが分かれますが、ユズがいる理二は、なぜか「理三」との混合クラスになっています。
理三といえば医学部最難関、クイズ番組でもおなじみの頭脳集団です。

まるで『転生したらクラスに理三様がいる異世界だった』というラノベタイトルみたいな状況に放り込まれたユズ。

どうなる事かと思いましたが、地方出身者や浪人生、学び直しの人などが多いクラスだったこともあり、「公立出身者としか話せない」といった肩身の狭い思いをすることもなく、馴染むことができたようです。

そこには、コロナ禍で友人作りに苦労した上級生の方々の配慮があったようです。
今年の新入生が孤独を感じないようにと、繋がりを作る部分で工夫を凝らしてくださったとのこと。

東大は伝統的に、クラスでの役割分担のシステムが良くできていて、たとえば勉強の情報をシェアする係や、人間関係をサポートする係がサッと決まり、いわゆる「ぼっち」でも居やすい環境になっていることに感心していました。

授業では語学がかなりハードです。
ALESS / ALESA という論文を読み書きするためのオールイングリッシュの授業、討論中心のFLOW、レベル別の英語、第二外国語がしっかりあり「駒場外語大学」と揶揄されるほどだそう。

東大生といえども、勉強がなんでもできる訳ではなく、思っていた以上に得意不得意の偏りは皆さんあるそうで、ユズが英語を手助けする事があったり、苦手な科目で助けてもらったりするようです。

レベル別の英語のクラスに、たまたま東葛中で一緒だった友人がいて「英語が得意になった理由」を話す機会があり、2人とも東葛中で受けた授業の話をしたことがあったそうです。
中学の先生方のお顔をふと思い出しました。

語学を楽しんでいるユズではありますが、7月末のテスト前は、受験期と似たような低いテンションで勉強していました。文系はレポート評価が多いと聞くのですが、理系はテストが重要です。

必修の「熱力学」は、Quizknockの須貝さんやヨビノリたくみさんが「大学1年生には早すぎる」と訴えるほど難しく、高校時代に物理基礎しかやっていなかったユズにはきつかったようです。

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正直、授業だけでは熱力学は理解できないので、ヨビノリさんの動画にかなりお世話になったとか。
ユズの尊敬する人は、これまで歴史上の人物や偉人だったのですが、今では「ヨビノリたくみ一択」と言い切っています。

1年生の夏が、きついと感じる人は多いかもしれない、とユズは言っていました。
生物をやりたくて大学に入ったのに、ほとんど生物をやらない。
数学をやりたくて大学に入ったのに、英語ばかりやらされる。
東大にはそれを乗り越えて得られる研究環境がありますが、もっと得意なことに突き進むほうが合ってる人も多いと思います。

たとえば情報系への進振りには高い成績が必要なので、情報に絞ってやりたい事がある人は、そこに特化した大学を選ぶのも一案。

「東大合格者数で中学高校を選ぶ」なんてフレーズを目にしたら、そっと閉じて、自分のやりたい事に向き合った方がいいですね。

一方、語学も身につけたいしリベラルアーツに興味がある、という人にはお得な大学。
進路を変えられることはメリットでもあります。

東大の良いところは、知らなかった分野に引っ張り出して見せてくれること、とユズは言います。

「最初から進路を生物に絞っていたら、物理に興味は持てなかったと思う。今はノーベル賞の話を聞くと、少し分かるようになった」と、そこは嬉しそうでした。
また、高校物理とは違うので入試問題をやり直すわけではなく、まったく違うから面白さもある、とのこと。

そして東大は、学生も先生も、色々な人が集まっていて”広い”。
文系と理系が行き交えて、授業が取れるし話もできる。
単位交換制の留学も、がんばれば手が届かないわけではない。

あと東大に限らないのかもしれませんが、お洒落な人やいわゆる陽キャでも個人行動ができて、一人でいても一緒にいても自由と感じられる所が気に入っているそうです。

一年前の受験期を思い出すと、ユズは右往左往してばかりで模範的な受験生とはいえませんでした。
それでも、学校の先生方とのやり取りの中にはご紹介したいエピソードもありますので、高3の記録を少しずつ書いてみたいと思います。