2022年2月「東大入試当日」
【2月25日 理系1日目】
09:30~11:10 国語
14:00~16:30 数学
受験会場は
理系 本郷キャンパス
文系 駒場キャンパス
に分かれています。
本郷は入場門が指定されているため、ユズは弥生門に向かいました。
例年、門を通るのに時間がかかるそうですが、この年は共通テストでの刺傷事件を受けてパトカーが配備され、すぐ中に入ることができたようです。
国語
東大の国語は、採点基準が公表されていないので、手ごたえが分からないようです。
2022年東大入試は全体的に点数が低くなったのですが、問題の難化だけでなく、国語の採点が厳しくなったとの噂でした。
「滑稽」という漢字を書かせる問題があり、ツイッターでは書けた、書けない、という呟きが流れていました。
Chat GPTなどAiの登場により、漢字のような出題は今後どうなっていくのでしょうね。
ユズは国語は独学だったため、現代文の勉強はネットの解説を参考にしていたそうです。
こちらは東大生有志が運営するサイト
Schip | 問うて攻略する東大現代文
沖縄の予備校のサイトも参考にしていたようです。
「解説はこちら」から進むと、各予備校の見解がまとめられています。
グレイトボヤージュ
解答用紙は、
【解答用紙付】東大二次過去問 - 東大入試ドットコム
などのサイトから、指定のサイズに印刷して練習したそうです。
数学
2022年の数学は難化したとのことで、ネットがざわついていました。
ユズは各大問の(1)に手を付けるなど、できる所だけやったようです。
回転体の問題で方針を立てていた時、東葛の数Ⅲの先生の声が聞こえた気がしたそうです。それでこの問題を完答したとのこと。
河合塾の先生が最後の授業で
「私たちの声を思い出してください」
と言ってくださいましたが
聞こえてきたのは、数Ⅲの先生の声。
帰宅後、ユズが学校のTeams(連絡ツール)を開くと、
前の日に数Ⅲグループに先生からメッセージが入っていて、回転体について助言があったそうです。
試験前に読むことはできなかったけれど、ユズがその問題を選んだことに不思議な繋がりを感じました。
部分点さえ付かないかもしれませんが
気持ちが大崩れする事がなかっただけで上出来です。
入試の昼食
ユズは共通テストの時から、眠くなると言ってご飯やパンを持っていきませんでした。
そのため、プチトマト、スナップエンドウ、柑橘などをタッパーに詰めて持たせていました。
タンパク質は、ニチレイの冷食おつまみ「ささみ梅しそ」が胃にちょうどいいと言うので、解凍して詰め、玉子焼きを足す程度。
YouTubeで受験企画を見ると、皆さん勝負飯が決まっていて、コンビニで買うにしても同じ食べ物、飲み物を用意していることが多かったです。
東大入試は昼休みに散歩に出ることもできます。
ユズは昼寝をして、多少すっきりして数学に臨んだとのこと。
席は「あいうえお順」に座るので、教室によっては佐藤さんばかりの部屋、などもあるそうです。
【2月26日 理系2日目】
1日目は、得意な国語と苦手な数学で守りの姿勢でした。
2日目の生物と英語は、ユズにとって攻めの教科。
家を出る時、河合の先生が最後の授業で仰った
「暴れ回っておいで」
という言葉をかけました。
この日は埼京線で人身事故があり、理系の開始時刻が30分遅れました。
10:00~12:30 理科
14:00~16:00 英語
その分、昼休みが短くなります。
理科の試験終わりに30分拘束され、英語も30分前に着席なので、トイレ込みの昼食時間は30分。
ツイッターには
「昼食難化」
「試験科目・早喰い」
といった嘆きが流れます。
理科
これまで、時間のかかる化学から解いていましたが、前日になって
「生物から解く」
と作戦を変更。
(※急な変更は、指導者は勧めないようです)
早稲田の入試で化学から取り組んだところ、生物に時間をかけられなかったので、考えを変えたようでした。
今年2023年の理科は、物理が激難化したと大きな話題になっています。
英語
東大らしい、深い文章を読めたとのこと。
東大のリスニングは音がこもって聞きにくいそうですが、プロのナレーターではなく、教授たちが読み上げたものを録音しているようでした。
英作文では
「芸術は社会の役に立つべきだ」
という意見に対し、自分の考えを述べる問題がありました。
「べき」が曲者で、「芸術は人の心を豊かにするので役に立つと思います」みたいな回答が、必ずしも求められている訳ではないと判断し、ユズなりにちょっと暴れてみたとのこと。
果たして点数がつくのか、つかないのか。
帰り道、ユズが送ってきたLINEには、
「楽しかったです すごく
奇跡は起きていませんが
すっきりしている」
と書かれていました。
早稲田合格発表
この日は、早稲田理工の合格発表日。
ユズは、先進理工の第一志望学科に合格していました。
点数が開示されないため、どれだけ得点できたのか分かりませんが、ようやく理系として踏み出せた気がしました。
早稲田に入学金を振り込みます。
後期に出願した北海道大学の試験は残っていますが、これで浪人という選択肢はなくなりました。
【東大入試から1週間】
ユズは髪を切り、大学入学式のスーツを買いに行き、卒業式の袴の着付け打合せを済ませました。
(東葛は私服高校なので、袴を着る生徒が多くいます)
3月7日が久しぶりの登校
進路報告と予餞会が行われます。
8日が卒業式ですが、この時点で国立の発表が済んでいない生徒が多くいます。
ユズは東大がだめだった場合、北大獣医学部の後期試験を受けに行くことにしました。
その場合、早稲田に「延期願い」を郵送(重要)
発表翌日の3/11に札幌へ移動
3/12が後期試験
という流れになります。
北大獣医は面接が200点もあるので、ユズは獣医学の本を買ってきて読み始めました。
が、基本的には気が抜けています。
河合の自習室に出かけたのは、東大入試の一週間後でした。
一方、家族はすっかり受験終了モード。
姉ミカンは、ユズに読ませたいマンガ
「ゴールデンカムイ」
を抱えて、何度も部屋に突撃しそうになっていました。
ユズ父は
「俺だったら断然早稲田だな」
と勝手なことを言っています。
もし行き先が北大になったら、6年間家を出ることになります。
ユズにとっては貴重な体験になるでしょう。
感染症や細胞の勉強をするなら、北大獣医は恵まれた環境ですから。
どんな結果でも、ユズが道を選べばいい。
そんな気持ちで卒業式を迎えます。