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東葛中受検にまつわるエトセトラ

2022年2月「鉄壁の戦い」

このブログ東葛中1期生「ユズ」の受検や学校生活を母目線で綴ったものです。
現在は、東葛高校から東大理科二類を受験した日々の様子をご紹介しています。
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「MARCHと早慶
 英語の入試問題の違いは何?」

という質問に、
元予備校講師のモリテツ先生は
「MARCHと早慶の間には、圧倒的な壁がある」
と答えています。
(↓よかったらぜひご覧ください)
MARCHと早慶の英語は具体的に何が違う!? - YouTube


どんな壁かというと
「MARCHの問題は英語の先生が解けるが、
 早慶はほとんどの先生は解けない

もちろん例外はあるとして。
ネットや雑誌で
「○○高校は早慶の合格者が何人」
と盛り上がっているのを見て、学校で早慶に受かる指導が受けられる、と期待する保護者もいらっしゃるでしょうから、現実は知っておきたい。

ミカンやユズがいた頃の東葛高校では、英語科の先生がどこかから引っ張ってきた問題を生徒にやらせて
「これができれば難関大も受かる」
と仰ることがありました。

ユズは、そんな風に軽く言われるのが好きじゃない、と言っていました。

数Ⅲでも難関大の入試問題を扱い、難関大に対する精神的な壁を取り払おうとする試みはありましたが、それは先生が解説し、授業に組み込むことができるから。

しかし英語では、解説が解説になっておらず、そのことを生徒から指摘されても先生自身が気づけない、という場面も。
また、入試問題は全体で戦略を立てるもの。一部分を見て「簡単」と言うことは、全体で取り組んでいる人の気持ちを分かっていない。

モリテツ先生が
「予備校の採用試験でも早慶レベルの問題が出されるが、他教科は満点が出るけれど、英語は出ない」
と仰るように、壁は高い。

だからこそ、実際の入試の解答速報でも、予備校間で答えが割れるのです。


それでも生徒を難関大に受からせたい…
そこで起きがちなのが、難易度の高過ぎる教材を、一律に使うこと。


ユズがいた頃は、鉄緑会の英熟語本「鉄壁」を、副教材として使っていました。

「鉄壁」の著者 三木先生は、鉄壁は基本的な単語帳を終えた人が、読み物として時間をかけて取り組むもの、と仰っています。

食いつく所(hook)は人によってちがう
 読者が "どこか" に食いついてくれるよう
 情報量を多くした」
鉄緑会東大英単熟語鉄壁の効果的な使用法【著者直伝】 - YouTube

改訂版鉄壁の変更点 - YouTube


ユズたちの学年では、鉄壁の小テストが行われていました。
小テストには、三木先生が仰るところの【hook=引っかかり】、東大の過去問にすら出てこない、重箱の隅をつつくような単語が含まれていました。

そのため、真面目なタイプの生徒がこの小テストに何時間も費やし、追試になって悩む姿を見たそうです。

小テストの目的は、何だったのでしょう。

「ほら、できないだろう?」
と言いたい心が、先生方の中に少しも無かったと言えるでしょうか。

こちらは河合塾の柏校でも授業をされている シンノ先生のtweet


今後も一律に鉄壁を使ったとして、
生徒の時間を奪うだけの 小テストは作るなよ?

と、インターネッツの海に叫び、舟が燃えないうちに逃げるユズ母でございます。

 「鉄壁を前にする曹操


高校生は忙しいんですよ。

それぞれやりたい事があるし、必要な勉強もちがう。
飛び道具みたいな教材を使わせようとしたら、要注意。
(私は学校評価に書きました。)

来年度は改善されて、この記事がただのクソリプと化していますように。


***

さて、高3の2月
ユズの大学受験に話を戻します。

早稲田理工は可能性が低いので、受けなくてもいい、というスタンスで出願していました。
しかし、ユズの中で「力を試したい」という気持ちが出てきたようです。

早稲田の先進理工学部は、1つの出願料で第2希望まで出願できるシステム。
(※2022年時点)
ただし、第1希望が「補欠」になって繰り上がらなかった場合、第2希望がいくらボーダーを超えていても、合格の権利は失われます。

ユズの第1希望は難易度の高い生命医科学。
ある意味、博打となります。