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東葛中受検にまつわるエトセトラ

2022年2月「お金の匂いをかいで考えた」

このブログ東葛中1期生「ユズ」の受検や学校生活を母目線で綴ったものです。
現在は、東葛高校から東大理科二類を受験した日々の様子をご紹介しています。
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高3の2月
早稲田入試の前日は、「共通テスト利用」で出願した東京理科大と、立教大の合格発表でした。
両大学とも合格をいただく事ができました。

ありがたいことに、東京理科大は返済不要の奨学生の権利をいただきました。
60万円×4年
理科大で成績を維持するのは、とても難しいことだと思いますが、もし継続できれば、240万円の学費が免除となります。

ただし、3日以内に入学金30万円を振り込まなければなりません。

ユズは、理科大を「個別入試」でも受験したので、もし個別で合格できたら、早稲田の合格発表を待って入学金を振り込むことができます。
立教に出願したのは、入学金の締切が3月と遅いことも理由でした。

話し合った末、理科大の共通テスト利用の合格は、手放すことにしました。
同時に奨学生の権利も消えます。

余裕の表情で話を聞いた私でしたが、240万円に心乱され、理科大合格発表の夢を見て、
入学金振込み期限を過ぎてる…だと!?
と本気で驚くくだりを
何度も繰り返し、眠った気がしませんでした。

 


国立2次の5日前。
ユズはメンタルが不安定になり、泣いていました。
夏やそれ以前にもっとやっておけば良かった、と悔いているようでした。

泣きすぎて頭が痛い、と頭痛薬を飲んだけれど、なかなか寝付けなかった様子。
翌日が理科大個別の合格発表なので、そのプレッシャーもあったかもしれません。


理科大の個別、
ユズは無事合格していました。

出願時は深く考えていなかったけれど、奨学金を手放して個別の発表を待つのはしんどかった。


入試の入学金問題は悩ましいですね。
入学金の二重払いができず、進路選択を狭められる人もいるでしょう。

最近は、総合型選抜の年内入試を選んで、入学金の二重払いを回避する家庭も増えていると聞きます。


***

推薦といえば
先日、東大の推薦入試の合格発表がありました。


ユズの場合は、東大に限らず、推薦に出願できるほど課外活動もストーリーも持っていなかったので、一般入試しか考えていませんでした。

私は時々、Twitterのスペース(教育について話しているコミュニティ)を聞くことがあるのですが、小中学生の保護者が、大学入試で推薦を使うために情報を得ようと熱くなっている様子が伝わってきます。

ある程度、親の誘導が必要。
中学生向けの有名イベントに選抜されるには、一段階手前のイベントに参加して経験を積んだ方がいい、など。

そういったコミュニティでは、一般入試はオワコン扱い。
本当は海外大を狙いたい、でも円安だし学費も高いので、探究系で国内推薦を狙わせたいという感じ。


そんな話を聞いたりして、もしユズが推薦を利用するとしたら、こんな道もあった、と後から気が付いたことがあります。

ユズは生物がやりたくて大学を決めたのですが、分かってはいたけれど
「バイオで食っていくのは難しい」
と感じるようです。

進路を考える上で「食っていく」ことは大事。
そんな中、東大の単発授業で 工学部のバイオ系研究室に行ったそうです。

生物といえば農学や獣医学が一般的なのですが、工学部のバイオは時代の最先端で、理念に共感でき、食っていける気がした、とうっとりしていました。
設備も立派だったそうです。

しかし、理科二類から工学部に進むには、ユズの弱点である数学や物理で成績を稼がなければなりません。
努力して工学部に進めても、特定の研究室に入れるかは分からない。

その時、初めて気がついたのです。
ああ、推薦ってそういう時のためにあるんだ、と。

高校時代に生物でブイブイ言わせて課外活動をひっさげ、
「自分はこんなに生物がやりたくて、工学部のバイオ系研究室でこんな事がしたい」
とプレゼンする。
東大で、進振りナシで工学部に進む道があるとすれば、それ。

でも、高校生のユズには思いつかなかったですね。
早くから独自の世界に没頭し、業界や大学のことを調べる必要があったでしょう。
そこまで大人ではなかったです。

***

さてさて、今週は千葉県立高校の入試。
東葛高校はぴったり2倍となったようです。
倍率は気にしない。
ボーダーより1点でも取る、自分とのたたかいです。