whiteboard

東葛中受検にまつわるエトセトラ

東葛中での探究がきっかけで訪れた九州大学

中2 クエス

中2の時、クエスカップという探究プロジェクトで、ユズのチームが全国大会に進みました。今より参加校が少なく、メンバーに恵まれた運の良さもあったと思います。

テーマにしたのは九州大学で研究されている、とある技術。
全国大会となると話が違ってくるので、大学に連絡を取って許可を得た方がよいのでは?と学校の先生から言われたそうです。

探究に慣れている学校ならノウハウがあるかもしれませんが、そこは東葛。ポンと投げられたので、ユズは教授にメールを書くことにしました。

3時間かけて3分で返ってきたメール

思いを言語化できなかったり、変に上から目線になってしまったり。うまくいかなくて床の上を転がったりしながら、ユズは3時間かけて教授へのメールを書きました。
プロジェクトで一番苦労したのは、このメールではないかと思います。

メール送信後、3分で教授から返信が届きました。

「今、海外から戻ってちょうど空港にいます」というような書き出し。
食卓のパソコンが世界に繋がったような感じがして、ユズは興奮していました。

教授は研究の引用を快く承諾してくださいました。
その後も何度かメールをやりとりし、ユズは教授が送ってくださる資料や論文を読み込んでメールを書く、ということを必死でやっていました。
深夜までパソコンで作業することが多かったです。

ユズたちのチームは、全国大会に向けて時間をもらいたいと先生に相談しましたが、当時は課外活動の規制が厳しく、時間は少ししかもらえませんでした。
仕方なく休日にマックに集まったりして、なんとか準備。

そんなこんなで全国大会が無事終了しましたが、ユズたちは決勝に残れませんでした。

企業からのコンタクト

すべて終わった、と思っていたところに、スポンサー企業から「本社でプレゼンしてほしい」とお声掛けをいただきました。
そこでシナリオをブラッシュアップして、東京の会社で最後のプレゼン。
ユズは教授にお礼のメールを書き、企業でのプレゼン動画を共有しました。

その後、大きな展開がありました。
教授が東葛中に連絡を取って、九州大学の研究室にチームを招いてくださったのです。

中3 九州大学

中3の夏休み、ユズたちは九大を訪れ、大学院生たちのご指導のもと本物の技術を体験させていただきました。
そして理学部と工学部はこんな風に違う、などとお話を伺い、大学院生が社会のために役立つことをしたいと考えていることを初めて知りました。

ユズは高校に進んでも数学に苦手意識がありましたが、理系を選びました。
結局工学ではなく生物に興味が向いたのですが、九大での体験が、理系に進みたいというモチベーションになりました。

やるか、やらないか

ユズは当時、クエストは ”大人が望む子ども像” が受けている感じがして好きじゃないと言っていました。
学校が時間をくれなかった事にも不満を言っていました。

しかし今年、なんと東葛中生がクエストの全国大会でグランプリを獲得。
ユズはアーカイブで後輩たちのプレゼンを見て、 ”大人が望む子ども像” を超えるガチプレゼンに驚いていました。

後輩たちはユズが感じた困難を、軽々と乗り越えていきます。
おそらく1人1台のタブレットPCが入ったことも大きいでしょう。

後輩たちの動画はこちら 
QUESTCUP2022 ライブ配信 - YouTube


皆が避けたPC作業、リベラルアーツの手伝い、行事の企画など、スキルがなくてもしつこくググれば、人より得意な事が見つかるかもしれません。
挑戦する機会は身近にあります。

ただし、生徒にとって優先したいことは様々。
手を挙げないことの方が多いでしょう。
やるかやらないか、ガチるか流すか、は本人が決めることなんですよね。