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東葛中受検にまつわるエトセトラ

2022年1月「ユズは耐えたが、共通テストは迷走」

このブログ東葛中1期生「ユズ」の受検や学校生活を母目線で綴ったものです。
現在は、東葛高校から東大理科二類を受験した日々の様子をご紹介しています。
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高3の1月
共通テストまで 100 時間を切った頃、
文科省が突然
「コロナで共通テストを受けられなかった受験生は、個別試験だけで合否判定する」
と通達を出し、大学側はパニック。

あの落合陽一先生も、夜のニュース番組で
「あと一年早く言ってもらえたら…」
と動揺されていました。

個別試験だけで「厳格に判定するもの」(原文ママ)なら、たいへんなリソースを割いて
なぜ我々は共通テストをやるのか?


※この特例は今年なくなりましたけどね。

 

ユズは共通テストの予想問題パックを緑(Z会)、青(駿台)、桃(河合)、と3つ大人買いしていましたが、一発目にZ会をやって
心が折れました

「パックは難しいから落ち込まないように」
と聞いてはいたけれど、落ち込むものはしょうがない。
それで青と桃は手をつけるのをやめました。

センター試験の時は、精度がわからないパックではなく、過去問を解けば立ち位置が把握できたのですが。
共通テストは教科以外の変数が大きく、負荷の重い教材をやらざるを得ないのがきつかったと思います。


共通テストの数日前から、わが家の夕食は鍋。
食べ慣れないものは買わず、地味に過ごしました。

東葛生は理科大野田キャンパスで受験します。
皆無事に試験を受けられますように。


***

1月16日
2022共通テストが終了しました。
北国の大雪、トンガ噴火からの津波警報
東大での高校2年生による刺傷事件。
ニュースが重なりました。

そしてユズたちを待ち受けていたのが、数学の難化。
ツイッターでは、問題用紙を破いたり、泣き出す受験生の様子が流れます。

ユズは家に帰るまで情報を断っていたらしく、家に着いてリュックを下ろしたとたん、緊張の糸が切れて腰が抜けたようになりました。
顔が真っ赤になり、放心状態。

共通テストによって受験生にかかる身体的・精神的重圧について、文科省は調査すべきだ、という声を聞きます。私もそう思います。


前年まで、東大受験生はセンター/共テで9割を目指すとされていました。
圧縮されるとはいえ、大コケできないというプレッシャーは大きい。
国立医学部の受験生はとくに失敗ができません。


2022共通テストを受験した 京大の数理系院生や、教育系YouTuberたちが、数学の難しさをキレ気味に訴えていました。
点数分布に酷さが表れています。
(駿台データネット2022年より引用)

 

理系の受験生は、数学の後に理科2科目を受けます。
ユズが受けた生物と化学はともに難化。

ぼろぼろのメンタルで、さらに難化した理科を受ける受験生。
ユズはつい先日も
「理科をやり終えた時の、手の震えが忘れられない」
と言っていました。



化学は計算が多く、駿台の化学の先生が
「電卓を使わせる必要がある」
と指摘するほど、第一選抜としてバグっています。

2023年共通テストについて、こちらの動画の世界史の先生が仰っていることが、他の教科にもいえると思います。

youtu.be

 

ユズの2022共通テストの成績は
一言でいうと「耐え」。

金谷先生のおかげで、日本史が94点
得意の国語は苦戦し 177点
英語リーディング96点、リスニング満点

理系科目は、
数ⅠA 71点
数ⅡB 74点
化学は苦戦しつつ 77点
生物満点

数学でなぜ踏みとどまれたのか、理由を聞くと

駿台お茶の水校の授業を受けたことで、数学の体力がついたと思う。
とくに夏期講習で受けた『数学の盲点A』のような指導が役に立った」

ということは、共通テストなのに、東大の二次対策が役に立ったということです。

高3の夏頃、
数学をやってもやっても成果が出ないので、見切りをつけて他教科をやった方がいいのでは?と口を出したことがありましたが、ユズは
「今は諦めないで数学をやる」
と言っていました。

それが、共通テストに繋がるとは。


***

1月末
共通テストリサーチが粛々と進み、
国立大の前期・後期出願を終えました。

駿台の判定では、東大B判定、北大後期もB
あくまでも共通テストなので、圧縮されたら本番次第。

そういえば、ユズが共テの英語を解いている時に、
「こういうの何かやったことがある」
と気づき、それが東葛中の英語の先生が作るテストだった、と思い出したそうです。

2016年の時点で、共通テストを予測されていたのはさすが。
当時はまだ、有識者会議が方向性で揉めている頃で、予想問題すらありませんでしたから。

共通テスト前よりも、ユズはメンタルが安定して見えます。
キムタツの「新東大リスニングSUPER」がすごくいい、と言っていました。

1分間に 175words はかなり早いけれど、東大レベルの文をこの速度で聞き、次にシャドウイングして、頭の中で解釈するというのをやると、長文を読む速度が上がった気がする、とのこと。

普通はこのテキストまでやらなくていいらしいのですが、数学がアカン人なので、できる所で押さえておきたいとのこと。

「で、それ楽しいんでしょ?」と聞くと、
至福の笑顔で「楽しい」と答えるユズ。

一方、数学はいわゆる「共通テストボケ」で、複素数平面が解けなくなった、と嘆いていました。
共テボケという言葉はYouTuberが言ってたのだけど、本当に数Ⅲが解けなくなるのでおそろしい。

共通テストは2025年に6教科8科目となり、負荷は増える一方。
ステークホルダー
「ぼくのかんがえた さいこうのきょういく」
を詰め込んでくるのを、大人として考え、注視していきたいと思うのでした。