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東葛中受検にまつわるエトセトラ

12)「先取り」と進学の話(2018/5/2更新)


【先取り】
千葉中と東葛中では、いわゆる先取りをしません。


都立で人気の小石川中は、先取りをして高3では受験対策に打ち込むと聞きます。小石川は高校での募集を行わない6年制の「中等教育学校」です。

千葉中と東葛中は、高校で生徒募集を行う「併設型」。高校に入学すると、高入生と内進生の混合クラスになります。

私立志向の方が東葛中を併願する場合、そこに折り合いをつける必要があるでしょう。先取り重視なら迷わず私立を選ぶべき。

 

公立高校ではまず、本人が「進路をどうにかしよう」と考える力が大事ではないかと思います。

日経ビジネス3/19号は、「全国で起こる高校栄枯盛衰」という記事で、渋幕・市川・県千葉を例に出し、渋幕が伝統校の県千葉を押さえ、市川もそれに続こうとしていると伝えています。

渋幕・市川の戦略は
「生徒が自ら学びたいと思うまで待つのではなく、様々な仕掛けで生徒の自発的な学習意欲をより早く、より確実に、意図的に引き出す教育メソッド」。

県千葉の自主性尊重主義については、それ自体を否定するのではなく、次のように述べています。

”「せっかく優秀な生徒が集まるのだから、詰め込み教育を施せばさらに成果が上がる」との見方もあるかもしれない。
が、そうした考えは既に多くの教育学者に否定されている。
「人は結局、自ら学ぼうと思わない限り、本当に真剣には学ばない」(京都大学  溝上慎一教授)からだ。”




一方、同じ公立でも都立の日比谷高校は、近年改革をして合格実績を伸ばしています。行事が盛んで自由を謳っていますが、勉強に関しては、こまめに生徒と面談を行い、補習に力を入れるようになりました。トップを伸ばすよりも、底上げに取り組んだそうです。

「だいぶ手出しされているなぁ」という印象を私は受けましたが、そのくらいの指導があるほうが、今は生徒たちが行事も勉強も頑張りやすく、事実、合格実績を伸ばしているのでしょうね。

日比谷高校では、教師同士がスキルを共有して、つまらない授業をなくそうと大改革を行ったそうですが、これはなかなか真似できないことだと思います。校長先生が苦労されたようです。


ところで高校選びでは、同じ県立なら “東葛で底辺より、県柏で上位の方がよい”、といった考え方があります。それも一理ありますが、学校によってカリキュラムや副教材が違うので注意が必要です。

たとえば、学ぶ順番が指導要領で定められている数学。
東葛高校のH29パンフレットでも順番通り。

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しかし、小っちゃく書かれているここ

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予定ですから
たぶんはやい。

県柏の知り合いは、高2の時に自力で数Ⅲをやったと言っていました。

東葛中に先取りがないことで、「それじゃ地元中と変わりないのでは?」と疑問を持たれるかもしれません。

うまく説明できないので、ユズの中2秋の外部模試を貼りますが、この模試、中1~3年が同じ問題を解くという中高一貫生向けのものです。

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ネットで叩かれるほど酷くはなかった。
その理由を考えてみたんですがおそらくあれです、東葛中は魔法を教えているんだと思うんですよ。ユズはマグルですが、ハーマイオニー並に魔法を習得したのです。
もしくはZ会の副教材をやったからだと思います。


【進学】
東葛高校の進学面はどうなっているのでしょうか。
東葛高校は、平成19年度に「進学指導重点校」に指定され、県立の3番手として、なかなかの頑張りを見せているそうです。柏に塾や予備校が集まっているので、その利用率は高いと思われます。

2014年~2018年の大学合格状況(現浪合算)はこちら(pdf)

2018年度の大学入試の動きとしては、難関私大が昨年よりさらに合格者を絞ったことが話題となりました。

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東進のサイトからお借りしました。

定員厳格化は事前に分かっていましたから、東葛高校ではもっと上を狙える層が例年よりも推薦を利用したと聞きます。
この厳しい状況で保守的になることを、とやかく言う権利が他者にあるかといえば、びた一文ないですね。

昔は浪人が6~7割だったと聞きますが、現在は現役志向が強まり、現役が7割弱とのこと。
上の日経ビジネスに、「渋幕と市川の現役率は約7割、県千葉は7割に近づいた」とあったので、浪人が特に多いわけではなさそうです。
昔の東葛は、生徒が業者模試を排除していたそうですが、今は全員受けるそうです。


【まとめ】
県が東葛高校の校風を壊そうとしたら、まず中学生に先取りをさせて、高入生とクラスを分けたはず。私立の特進コースのように勉強させれば、春先のサンデー毎日週刊朝日で、今よりも多い合格実績を目にすることができる「かも」しれません。

しかし、県はそれをしなかった。

なんとなくですが、中学の授業やカリキュラムは、先生方に任されているような気がします。私はそれを好意的に見ているのですが、みなさんは、いかが思われるのでしょうか。